様々な温度帯で楽しむことが出来る日本酒ですが、ロックで飲むスタイルはあまり知られていないかもしれません。日本酒の種類によって、それぞれに適した温度帯がありますが、ロックで飲むことに適したお酒も勿論あります。

この記事では、日本酒ロックを楽しむ際のポイント等をご紹介していきたいと思います。

日本酒ロックをおすすめする理由

日本酒をあまり飲んだことが無い方、飲んだことはあるが苦手意識がある方にも日本酒ロックは特におすすめの飲み方だと思います。

日本酒に氷を入れて飲むことによって、喉越しがよくなり、なめらかさが増します。また、徐々に氷が溶けることによって、アルコール度数が下がり、お酒自体が苦手な方にとっても飲みやすくなると思います。

低温で飲むことによって、香りは立ちにくくはなりますが、それでも夏の暑い時に、寒い冬には鍋をつつきながら飲めば口の中が爽やかになり、日本酒の新たな一面を発見出来るかも知れません。初心者の方には勿論、日本酒上級者の方にも是非試していただきたい飲み方です。

日本酒ロックに合う日本酒の種類

 無濾過生原酒

一番におすすめしたい種類です。文字どおり、濾過をしていない生の原酒です。日本酒を搾ったあとに一切の調整をせず、火入れや加水もしないので、大変フルーティーで瑞々しく新鮮なお酒が多いです。

加水をしていないので、アルコール度数は高いですが、氷を入れることで度数が下がるので飲みやすく、炭酸のようなシュワッとしたガス感を味わえるものもあるので、ロックで楽しむには最適なお酒だと思います。

 原酒、生酒

原酒とは加水をしていないお酒のことで、生酒とは火入れを一度もしていないお酒のことです。無濾過のものほどは新鮮さを感じないかも知れませんが、こちらもロックで飲むのに適しているお酒だと思います。純米吟醸・純米大吟醸といったお酒を選んでいただければ、酒米のコクと華やかな吟醸香を同時に感じられると思いますので特におすすめです。

にごり酒

にごり酒とは簡単に言うと、粗ごししたお酒のことです。あえて液体の中に澱を残すことで生まれる、芳醇な香りと味わいをロックで飲むことによって、爽やかに感じていただけると思います。

その他の日本酒

上記以外にもロックで飲むことを推奨している本醸造の原酒等もありますし、スーパー等で売られているいわゆるパック酒等も、氷を入れて飲むことで印象が180度変わるかも知れません。それぞれの方が自分の好みに合った日本酒を見つけて、日本酒ロックを楽しんでいただければと思います。

日本酒ロックをおいしく飲むためには

 

日本酒ロックを飲む時は勿論、日本酒以外の飲み物に氷を入れて飲む時に拘っていただきたいのは氷の品質です。氷屋で取り扱っている“純氷”と呼ばれている商品は、徹底した衛生管理のもと、製氷工場で水道水を約マイナス10度で48時間以上かけて濾過・攪拌しながら凍らせ不純物を取り除いたもので、硬くて溶けにくく透明度が高いという特徴を持っています。

製氷機等で低温、急速に凍らせた氷は結晶が小さく、結晶同士の結合面が多いので溶けやすい氷になります。逆に氷屋で取り扱っている“純氷”は48時間以上かけて凍らせることによって結晶が大きくなり、結合面が少ないので溶けにくくなります。氷が溶けにくいこと、また製造過程で不純物を取り除く為、塩素やミネラル分がほとんど入って無いので無味無臭の氷になり飲み物本来の味を邪魔することが無く、最大限に美味しさを引き出してくれます。

スーパーやコンビニ等でも純氷と謳った品物が売られていることがありますが、氷屋で扱っている純氷との一番の違いは溶けやすさです。氷屋で扱っている純氷より短時間で凍らせる為、前述したように結晶が小さく結合面が多いので溶けやすいのです。

また、軟水の天然水を使用し、家庭用冷蔵庫の冷凍室で透明で美味しい氷を作れるという方もいらっしゃいますが、溶けやすさは勿論、含まれるミネラルが飲み物本来の味の邪魔をしてしまいます。

以上の観点から、氷屋が取り扱っている“純氷”が氷の最高峰であり、日本酒ロックを飲む時に使う氷として最適と言えると思います。 

まとめ

今回は、氷をメインに日本酒ロックの美味しい飲み方を書かせていただきましたが、飲む時の器、シチュエーション等の変化で、より美味しく日本酒ロックを飲むことが出来ると思います。

少しでも興味を持っていただけましたら、まずは近くの氷屋を探していただき、氷屋で購入した“純氷”で日本酒ロックを是非試していただければと思います。